本日は全館床冷房「さらぽか」について解説したいと思います。
最強オプション「さらぽか」
私にとって太陽光パネルの次の高額オプションが「さらぽか」でしたが(+55万！)、最も満足度が高いオプションの一つが「さらぽか」です。結論としては、絶対に付けるべき商品だと思っています。
本記事を書いている9月末時点でも、残暑で「さらぽか」がフル稼働ですが、外気が高温多湿であろうとも、非常に快適な室内環境を実現してくれます。
下記温度計の写真は、上段が室内、下段が外の気温・湿度(日陰に設置)です。7月8月で外が30度を大幅に超えても、常に24～25度 + 快適湿度で床冷房が作動してくれます。
一条工務店のWeb siteでも詳しく解説されていますが、家のどこに行っても冷房が効いた状態というのは、毎年夏の気温が上がっている日本の生活にとって、大変有難い商品と言えます。
さらぽかの温度設定は、床暖房と同じコントロールユニットでおこないます。外気と温度差が大きすぎる場合は、結露対策で自動的に温度調整する機能も備わっているようです。我が家の場合は、真夏で23度ぐらいの床冷房温度で設定してちょうど良い感じでした。
さらぽかの構造は？
さらぽかは、標準装備である床暖房に、床冷房の機能が備わったものですので、床下の配管自体は共用です。さらぽかを作動させると冷媒によって配管の水が冷やされ、床冷房になる仕組みです。
違う点としては、ロスガードに冷房機能が付加されるため、エアコン配管とドレンホースが2階に設置されるデシカント設備から、家の外に排出されます。
見た目の違いはよく分かりませんが、こちらがロスガード。
エアコン同様にさらぽか(冷房)用の配管が新たに壁から出てきて、さらぽか専用の室外機に繋がります。
ヘッダーボックスもさらぽかになっても大して外観上は変わりませんが、設置基準が少々変わるようです。洗面台の近くには結露の関係上設置できない、と設計士から言われた記憶があるので、少々レイアウト要件として規制がかかるようです。
また、2024年からヘッダーボックスが若干、縦方向に小型化されました。これは良いニュースでした。
他のブロクを拝見すると、2024年以前のヘッダーボックスは非常に大きいサイズのように見えます。
さらぽかがあればエアコンは不要？
さらぽかがあれば、エアコンは不要なのか？という質問に対しては、非常に答え方が難しいのが正直なところです。ですが、私が2025年の猛暑を「さらぽか」で過ごしてみた所感としては、下記のとおりです。
・20帖のリビングで、冷房を1度も付けていない
・3.5帖の書斎は、真昼間は冷房を付けないと仕事にならない
・部屋で1人で寝る場合は、サーキュレータだけで十分
・部屋で複数人で寝る場合(ex. 子供と添い寝)、エアコンが無いと真夏の夜は厳しい
まず寝るとき以外は、上述のとおりさらぽかだけで全く問題ではありません。一方で問題になるのは「狭い部屋で過ごす時」で、床冷房の馬力だけでは少々パワーが足りなくなってきます。
さらぽかを付けると、冷たい空気が下に降りてくるのをかき回すためにサーキュレータが各部屋に標準装備されますが、1人で7帖程度の部屋で寝る場合は寝苦しいというのは全く無かったです。
しかし、狭い部屋で昼間から書斎で在宅勤務する、といったシチュエーションだと冷房が付けないと暑がりには厳しいと思います。
さらに、熱帯夜で子供と一緒に寝る、といった状況では冷房をかけないと厳しいです。我が家も設計段階ではエアコンの必要性を判断できなかったので、念のため各部屋にエアコンを付けたのですが、結果的には付けておいて正解でした。
上記のような状況が無いご家庭では、「さらぽか」だけで十分乗り切れるとは思います。エアコンも設置できるように各部屋に配管穴は設置してもらい、必要だったら後で設置するという方法が現実的かと思います。
まとめ
「さらぽか」やエアコン要否について、実体験を元に解説しました。我が家のエアコンの稼働は真夏の一時期だけであり、隠蔽配管を優先させた関係で「さらぽか + 全室エアコン」という非常にコスパが悪い選択をしてしまいましたが、結果的にはエアコンの稼働率は著しく低く、私の経験上のオススメとしては、「さらぽか + エアコンは後から必要な部屋だけ付ける」が一番快適かつコストミニマムな手段だと思います。
冷房を付けても、さらぽか動いているため、すぐに微弱運転に切り替わってしまうので、本当にエアコンが補助的存在になります。これを聞くと、尚更エアコンを設置することに悩んでしまうかもしれません。
ただ、一度さらぽかを味わってしまうと、もう後戻りできないぐらい快適です。これは断言できます。一条自慢の断熱性能と、さらぽかの相性も非常に良いので、初期費用は高いですが、ぜひ採用することを個人的にはオススメしたいと思います。
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